一ノ瀬ことみ お誕生日おめでとう記念
(2004.5.13)
大きなファイルはこちら(1100 x 1200 pixels)
Windows用ゲーム「CLANNAD」(Key)より、
一ノ瀬ことみを描いてみました。
折しも、この5月13日はことみの誕生日。
普段はキャラの誕生日だからといって絵を描くことはないのですが、
このキャラはシナリオ中に誕生日が重要なイベントとして含まれているので、
どうせならと思って描きました。
といっても、絵的には別に誕生日には全く関係ないです。
あしからず。
(誕生日のタイミングではヴァイオリンは手元に無い訳だし...。
熊のぬいぐるみでもよかったけど、ヴァイオリンを描きたかったのでした。)
ことみのシナリオは、「CLANNAD」作品中、ヒロイン個別のシナリオとしては一番好きです。
(Afterはまあ別枠だと考えて。)
構成の完成度といい、文章の美しさといい、中盤の女の子たちの仲良しっぷりといい。
未だ「CLANNAD」のキャラの絵はほとんど描いていないので、結構苦労してます。
冬服着ていてこういうシチュエーションってかなり限られるじゃないの。
...ってことに、今気づいた。
翌年度は卒業してるんだし。小春日和の頃とでも考えてくれれば(汗
やっぱり、最後に着ていた白いワンピース(かな?)を着せればよかったですかね。
ことみシナリオを執筆された涼元悠一様から、このイラストからイメージされた文章をいただきました。
ここに掲載させていただきます。
即興で書かれた個人的な文章にも関わらず公開を許可していただき、
大変ありがとうございました。
冬服に衣替えして間もない、秋晴れの土曜日。
珍しく朋也の方から、二人きりで庭で過ごそうと切り出してきた。
「ひさしぶりにお前のヴァイオリンが聴きたいな、とか思ってさ」
「?!?!?」
「いや、そこまでびっくりしなくても」
「ええと.........」
「今日、都合悪いか?」
ぶんぶんぶんと、全力で首を振ることみ。
「ううん、そんなことないの。私、とっても頑張って弾くから」
「いや、あんまり頑張らずに自然に弾いてくれ、頼むから」
放課後。
相も変わらず小姑な親友たちに嗅ぎつかれないように、書店巡りもせずに自宅に直帰したことみ。
(朋也は進路指導絡みで居残り。自分の未来を探している真っ最中)
着替えも忘れて(もちろんそれでも靴下だけは脱ぐ)ヴァイオリンを庭に持ち出し、最近覚えた曲のおさらいを始める。
練習を再開した頃にはまだまだ聴くに堪えなかった音は、今では随分しっとりと丸くなっている。
「ふう...」
ガーデンチェアの背もたれにヴァイオリンを立てかけ、しばしの休憩。
透き通った風、うららかな小春日和の午後。
柔らかな陽射しに、飴色のヴァイオリンが映えている。
「朋也くん、まだかな...」
つぶやいて、芝生にぺたりと座る。
そのまま椅子に頬をつけ、そっと目をつぶる。
ずっと昔、今この瞬間、そしてこれからの日々。
この庭と共にあるたくさんの調べが、ことみにやさしく囁いていた...