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2004年7月25日

野球じゃない…

 今日の横浜×巨人戦、ほとんど観てはいなかったけど、両軍あわせて11本塁打って…

 8年前、アトランタ五輪では日本代表チームが決勝戦でキューバと対戦した試合がありました。この時は、谷(現オリックス)の2発や松中(現ダイエー)の満塁本塁打などで6点差を追いつくなどの善戦を見せたのですが、投手陣がキューバ打線にリナレス(現中日)の3発を含む8本塁打を打たれて銀メダルに終わりました。

 この頃はアマチュア野球は金属バット。普段日本のプロ野球を見慣れた目でその試合を観ると、本当に同じスポーツなのか?という気持ちになってしまったものです。実際、ニュースでの解説でたしか江川卓氏が「これは(我々が普段観ている)野球ではありません」というようなコメントをしていた覚えがあります。

 でも、2004年現在では、そんなに違和感を覚えないですよね?…いやホント。今日の横浜戦だって似たようなものじゃない。つまり、日本の野球も8年間でそれだけ変質してしまったということなのでしょう。

 特に横浜スタジアムでの横浜と、東京ドームでの巨人の主催ゲームでは、試合の使用球にミズノ社のボールが使われています。これ、俗に「ラビットボール」と呼ばれていて、打球の飛距離がかなり伸びるものだとのことです。バットにボールが当たってから、元の形状に復元するまでが早いかららしいです。(つまり、皮肉な事に工業製品としての品質自体は良い。)そして、バット自体もおそらく技術が進んで打球をより飛ばせるようになっているのでしょう。実際に使用されるバットの重さは、昔に比べると随分と軽くなっているそうです。昔はその程度の軽さのバットを使えばすぐにへし折られてしまったようです。つまり、現在の野球では非力な打者でも早いスイングスピードを出す事が出来、飛ぶボールによってバットの芯を外してもオーバーフェンスしてしまう事が多い訳です。

 昔はバックスクリーンにホームランを打つ事自体が凄い事でしたが、今ではホームラン打者でなくても平気で打ち込みますし。現解説者の広沢氏も雑誌やTV解説で「引退が近づく頃になると年々飛距離が伸びていった」とコメントしています。

 テレビで昔の野球の試合の映像が流れて、大打者と呼ばれている方々のスイングを見るとやたらへなへなしているように感じますが、今と比べて随分と重いバットを使っているからというのもあるのではないかと思います。でも、上手くバットに乗せてスピンをかけてボールを運ぶ技術は素人目にも判ります。

 '80年代は、例えば投手力が整備されていた巨人と広島の対戦では、緊迫感のある投手戦(槙原と北別府の投げ合いとか)が決して珍しくなかった気がしますが、今では松坂、岩隈、和田あたりの投手が投げ合う試合でないとそういう試合にはならないですね。(ミスが多くて点がとれない試合はそれなりにありますが。)

 プロ野球の今後が騒がれていますが、まずは試合内容をより引き締まったものにするためにボールを以前のものに戻す(中日がホームで関東のチームとの対戦で使っているサンアップ社のものを基準にするとか)。狭すぎるストライクゾーンの改善をする、などの修正をしてほしいです。試合時間も短くなり、緊張感の高いゲームが観られるようになると思います。

 そして、あとはドラフト改革(完全ウエーバー制)、放送権の一括管理、高すぎる年俸の改革などを行い、セ・パの交流試合などをおこなって行くべきだと思います。

 いきなりチーム削減・1リーグ制へ移行なんてもう阿呆かと。野球人口の裾野が減って、10年後20年後にはアジアで勝つことすら出来なくなってるんじゃないでしょうかね。現在、一流選手のメジャー流出に伴い、日本のプロ野球が「メジャーリーグのマイナー化」と懸念されてますが、いずれはそのような選手は出現しなくなり(他のスポーツをしているでしょう)、もし現れたとしても日本のプロを経由せずに高校・大学からそのままアメリカに渡っていくようになるでしょう。

 爺は死んであとは関係ないと思ってるのかもしれないけどな!巨人が良ければそれでいいなら、紅白戦でもやってろ。

 …と、まあ、多少プロ野球を観ている人には当たり前の話でしたが、一言(随分長くなったけど)言いたくなる気分は理解していただけるかと思います(笑

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このページは、むぎが2004年7月25日 23:18に書いた記事です。

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